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救急処置というのは、低血糖あるいは患者さんが事故に遭ったときの処置のことです。妊娠、小児の発達については、とくにIDDM(自己免疫型)の場合、インスリンを使用して血糖コントロールを厳格に行うと成長が悪いということがあります。ですからその小児の発達、グロスホルモンによって高血糖を引き起こすわけですから、そのバランスを考えた治療が必要になります。それと小児の場合は両親のサポートもかなり重要になってきます。発達段階に応じたケアも忘れてはなりません。
手術というのは、外科の手術を受けることによって一時的に血糖のコントロールが乱れることがままあります。とくに外科に入院して内科と兼科している場合など、外科の医師が糖尿病に関する知識がないわけではないのですが、あまりご存じない先生もおられます。そういった場合、どのようなインスリンの管理が必要になるか、看護婦はどういったことをケアの中心としていくかを考えていかなければならない点です。
自己管理は、食事療法、運動療法の実践ということです。食事療法については栄養士が指導を行うわけですが、看護婦は24時間患者さんのそばにいて、いろいろな情報を収集することができますから、そうした情報を栄養士にも知ってもらって、統一見解をもって治療やケアに当たるといった方法が一番よいのではないかと思います。
運動療法に関してもやはり同じです。
低血糖の予防と対処ということですが、これはインスリンの薬物療法を中心に考えますと、薬物療法としてインスリンを使っている場合には、インスリンのタイプによってどの時期に一番低血糖のピークがくるかというのは当然予想がつくわけです。その時期に臨時の運動や過激な運動を行った場合、当然低血糖が呼び起こされることが予想できますので、患者さんの教育に関しては、インスリンを使っている人の場合、そのインスリンの効果が最大の時間帯を教育するというのも一つの方法になる

 

 

 

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